自分にとっては目から鱗なことばかりで、本当に20歳までに読みたかった。
素晴らしすぎるまとめは、本の各章の最後に書いてあるので、
個人的によかったところを復習がてら写経してみることにした。
しかしながら、やり始めてすぐ想像以上に時間がかかることがわかったので、
かなり端折らざるを得なかった。
ガイダンス
どうすれば自分の”感じ”や”思い”を、文章として正しくアウトプットできるのか?
ぼくの結論はシンプルだ。書くことをやめて”翻訳”するのである。
文章とは、つらつらと書くものではない。
頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に”翻訳”したものが文章なのである。
まず、”翻訳”って言葉にグッときた。
頭のなかの「ぐるぐる」はまだ脳内言語の状態で、
それを他人に伝わる日本語に翻訳していかないといけないんだ。デコンパイルだ。
さらに読み進めていくと、”翻訳”という言葉はこのような解釈だけをさすものではないということがわかる。
第1講 文章は「リズム」で決まる
- 改行のタイミングは速くていい
ページが文字で真っ黒に埋めつくされた企画書なんて、パッと見た瞬間に嫌気がさすだろう。
くりかえすが、われわれは文章に向かい合うとき、「読む」より先に「見る」のだ。
ほんの一瞬のことかもしれないが、まずはページ全体を見る。
そして1行目に目を移し、読むのである。
だとすれば書き手は、内容だけでなく「見た目」にも気を配らないといけない。
(中略)
読みやすさを優先して考えるなら、10行と言わず、最大5行あたりりをメドに改行したほうがいいだろう。
(中略)
さらに、改行には伝えたいメッセージを強調する、という役割もある。
視覚的リズム3要素のひとつ。
長文を書くときは気をつけていきたい。
自信があるから断定するのではなく、自信を持つために断定する、というアプローチを
考えてもいいのではなかろうか。
なるほどと思ったけど、ケースバイケースだなとも思った。
第2講 構成は「眼」で考える
- 序論 客観のカメラ(遠景)
- 本論 主観のカメラ(近景)
- 結論 客観のカメラ(遠景)
映像制作の例えがわかりやすかった。
- すべての文章には”主張”が必要だ
(中略)
文章を書くことは、他者を動かさんとする”力の行使”なのである。
だとすれば、自分の”主張”を明らかにするのも当然のことだろう。
もちろん”力の行使”には、それ相応の反発を伴う。しかし、反発が恐ろしいくらいなら、文章など書かないことだ。
この発想はなかった。
- ”理由”と”事実”はどこにあるか
(中略)
自分の文章のなかに”主張””理由””事実”の3つがあるか、そしてその3つはしっかりと連動しているか、いつも意識するようにしよう。
論理展開重要。
- ”面倒くさい細部”を描く
(中略)
文章は”面倒くさい細部”を描いてこそ、リアリティを獲得する。
そして”面倒くさい細部”の描写によって得られたリアリティは、読者の理解を促し、文章の説得力を強化するのだ。
たとえば、次の3つを比べてみよう。
(1)コーヒーを飲むと、眠気が覚める
(2)コーヒーを飲むと、カフェインの効果によって眠気がさめる
(3)コーヒーを飲むと、カフェインが脳内のアデノシン受容体に働きかけるため、眠気が覚める
第3講 読者の「椅子」に座る
必要なのは、隣に立つことではなく、読者と同じ椅子に「座ること」である。
- 人は「他人事」では動かない
読者が”説得”に応じようとしない理由は簡単である。
基本的にわれわれは、他人事には興味がないのだ。
どんなに立派な教えであろうと、それが読者にとって「他人事」であるうちは耳を貸そうとしないし、一方的な”説得”だとして反発する。
逆に言うと、われわれは「これは他人事じゃない!」と感じたとき、ようやく耳を傾けるようになり、自ら歩み寄っていく。
身を乗り出すか否かの境界線は、「当事者意識の有無」にかかっているといっても過言ではない。
「文章には”自分の頭でわかったこと”以外は書いてはいけない」
- 作者: 古賀史健
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